争う鳥の想像図
頑丈な翼の骨をヌンチャクのように振り回し、争う鳥の想像図(米エール大提供)。縄張りに侵入した敵と争ったとみられる。中米ジャマイカで約1万年前の化石が見つかったと、米エール大などの研究チームが発表した。
この鳥はトキ類で既に絶滅。大型のニワトリぐらいの大きさで、翼の骨が太くて長く、湾曲しており、胸骨が大きかった。翼の骨が折れている様子から、闘いの際に非常に強い力が加わって折れたと推定された。
トキ類は縄張り争いが激しいことが知られる。研究チームは、卵やひなを狙う蛇や猿もこの「ヌンチャク」で撃退していた可能性があると指摘。翼をこうした武器として使っていた鳥類が見つかったのは初めてという。
頑丈な骨がある翼をヌンチャクのように振り回し、縄張りに侵入した敵と争ったとみられる約1万年前の飛べない鳥の化石が、中米ジャマイカで発見された。米国のエール大とスミソニアン自然史博物館の研究チームが5日、英王立協会紀要に発表した。